第二集

第六幕:ひつじ三昧


第六幕

ひつじ三昧
羊の毛刈り
暖かくなってきたね!ってことを
言いたいニュース。

ひつじ・・・・・・。
羊なんか生で見るのは、地元(函館)の動物園以来だから・・・実に8年振りか・・・。
ちょっとワクワクしながら、中標津(なかしべつ)の牧場へ。

ニュースカーに揺られること一時間半ほどで到着。
外に出る前からめぇーと聞こえてくる。
うむ。良い感じだ。

車から降りてまずはロングを撮影。
目の前の厩舎から、ヤツらの声が聞こえてくる・・・。

んめぇ〜

めぇ〜っ

んっめえええぇぇぇ



・・・・・・・・・。

だんだん人のうめき声に聞こえてきたよ・・・。

何ていうか、生々しいっていうか。
一瞬、あの厩舎の中で大虐殺が行われてるのではないかと錯覚してしまう。

・・・ううう。
あまり入りたくないなぁ・・・。

最初持っていた「羊に会いたい」という欲望は早くも消え失せた。

ロングの撮影が終わり、いよいよ、っていうか、不本意ながら厩舎の中へ。
中は、真ん中から柵で二つにしきってあって、一方には毛刈りする男の人達が6人ほどいた。
もう一方は、ひつじ三昧
すごい密度だ!!ざっと見ただけでも30頭はいますな。

既に毛刈りは始まっていて、あられもない姿をした羊達が端っこのほうで寒そうに寄り添っている。
うわぁ、奇麗に刈り取られてるなぁ。
あっ、この羊、血がにじんでる!おっさん失敗したな。
身包み剥がされた羊達は、柵の向こうの仲間の元へ帰りたいようで、柵に幾度となく体当たりを試みている。
おいおい、こいつら結構激しいぞ。
何だか全然おとなしくねぇ!

8年前、動物園で見せてくれた「可愛らしい羊」は偽りの姿だったのか!!?

そんなことを思っていると突然、毛を刈られるのを嫌がった羊が逃げようとして俺の方へ突っ込んできた。

「あ、俺吹っ飛ぶな。」
なぜか冷静にそう思ってしまった。そんなことしてる間によけろっての。
しかし、羊は俺の足をかすめ俺の後ろに回り込んだ。
んで、おっさんが「コンチクショー!!」といった感じで息巻きながら、走ってきて羊をムンズとわしづかみ
だが羊もさるもの。更に抵抗を試みて逃げようとする。
そして遂におっさん、羊の足をふんづかまえ、引きずりながら連れ戻す

毛を刈られてる羊を見てると、やはり彼らにも性格ってもんがあるんだなぁ、と気付いた。


刈られてる間も、ひたすら逃げようと暴れるヤツ。

必死に助けを求めて、めぇぇぇと叫んでるヤツ。

そして、悟りを開いたように、黙って身動き一つしないヤツ。

・・・あっ、悟りを開いた羊と目が合った!
何て物悲しい目をしてるんだ・・・。
彼の目が脳裏に焼き付いて、何だか今夜は眠れそうもないよ・・・。




次の日、寝過ぎて学校遅刻






とっぷ|まえ||あと|







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