ワンダと巨像  アクションアドベンチャー

 

「象」じゃなくて「像」だったと知ったときのショックときたら

もう色々有名だし発売からかなり経っているので今更レビューするのも何なんですが、あまりに内容が素ン晴らしいので、恥ずかしいのだけれども頬を桃色に染めながら、もじもじレビューしていきたい!(それ気分悪い)

まずこれ内容としては、巨像と戦う3Dアクションゲームなんですけどね、巨像がね、そらもードデカいんですよ。
ジャイアント馬場くらい?とかそういうレベルじゃなくて、もう壮大に巨大。
そうね、高さで言うとビルの4階くらいかな!

 

4階・・・言葉で表すと、たいした事ない感じがしますね(自滅)

いやでも、主人公であるワンダ少年になって、巨像を足元から見上げた時の絶望感。
あまりにデカいので、近すぎると見上げてもご尊顔が拝見できません。そびえ立ってます。

そして、塔みたいにデカい石像がズシンズシン言わせながらゆっくりとこちらへ近づいてくる時の焦燥感といったらアータ!もう!(誰)
「うわヤバい来るよあの人こっち来てるめっちゃガン見だし超殺す気マンマンじゃん早く逃げなきゃ追い付かれるッ死ぬ気でダーッシュ!     くわっ逃げ切ったか!?ギャー追い付かれてる!鈍いけど歩幅大きいから速いー!あああ捕まる捕まる叩き潰される握り潰されるゥゥゥ!!」
逃げても逃げても、ゆっくりと迫り来る巨像!
そう、それはまるで夏休みの最後に必ず訪れる宿題のように逃れられぬ運命!
相変わらず説明が意味不明でスミマセン!

 
空気を見れるゲームです

このゲーム、構成は非常に簡潔です。

※ 巨像探す
   巨像倒す

(※部分を巨像の数だけ繰り返し)

正に巨像の巨像による巨像の為の構成となっており、ワンダと巨像の息詰まるバトル・恋の駆け引き・二人の出生の秘密(実は血の繋がった兄妹だった!?)を存分に堪能することができます!

ちょっと久々のレビューなのでブレーキのかけどころを忘れています!

そして構成が簡潔な事に加え、キャラクターの操作コマンドも少なく、しかも直感的なのでゲームをあまりやった事の無い人もこれなら安心、パパもママもおばあちゃんもポチも思わずニッコリです!(ブレーキ踏み抜きました)

「探す→倒すの繰り返しですぐ飽きちゃいそうでーす」と不安を抱いたボーイズエンガールズもいるかもしれないネ!
でもちょっと待って!チャンネルはそのまま!
そりゃ確かにこの時代にファミコンみたいな見下ろし2Dフィールドだったら速攻飽きて店に売却してもまだムカムカが収まらず放火してしまい捕まって「全てがうまく行かずムシャクシャしてやった。火を見ると気持ちがスッとした」と動機を供述してしまうかもしれないね!
でも「ワンダと巨像」は超美麗3Dフィールドなんダ!!
しかも、ただ綺麗なCGとは一線を画する「生きたフィールド」なんだヨ!

「生きたフィールド」、すなわち風景に「空気感」が感じられるんですね。
このゲームでは、遠くの景色ほど霞んで揺らいでいるんです。
従来の美麗ゲームでは、もしかして主人公の視力が5.0くらいあるんじゃないかと思うほど、どんな遠くの景色でもクッキリハッキリ見えて、いまいち現実的じゃない一枚絵のような印象を受けてしまっていたのですが。
コイツは違います!「あーなんかぼやっと建物っぽいの見える」です!
こんなエフェクトだけですが、フィールドは「一枚絵」から「目を通した現実味のある景色」に劇的な変貌を遂げてます。

そして更に、霞みがかった風景が近付くにつれハッキリ鮮明になってくることにより、世界の広さ&探索している事の実感を味わえます。

元々超エレガントなグラフィックと霞のエフェクトが相まって、これはゲームじゃなくてもう何かリアルな自然シミュレーターなんじゃないかとさえ思えてしまうほど生き生きとした風景が広がっています。

山・谷・滝・川・湖、珍しくはないけど全てが美しいこの世界を歩き回っているだけで感じられる開放感。
現実に疲れた時はここにおいでよ!!(危険な逃避)

 
ノボル

さて、メインの巨像バトルですが、我らがワンダ少年は巨像と比べて非常にちっぽけで見ろゴミのようだ!な存在なので、当然パンチキックの類はダメージを与えられないので使用しません。
ていうか使用すると逆にダメージ食らいます。
そこでワンダさんは剣を使って巨像と戦うのですが、もちろん彼は五右衛門ではありませんので、普通に斬りつけても巨像は切れません。
しかし巨像さんもそれじゃちょっとあんまり思ったのか、体のごく一部に柔らかい部分をお持ちになっており、そこに剣を突き立てる事で致命的なダメージを与えられるのです!

がしかし、その部分は頭頂部とか背中の真ん中とか、体の割と高い位置にあるので、ちっぽけでゴミのような(まだ言うか)ワンダ少年には全然全く届きません。

さてどうするか!

答えは一つ!
登る! もう単純。
イタリアンひげオヤジだったら「ホッホーゥ!」とか言いながら軽やかにジャンプ一発で頭に着地するんでしょうが、何度も言うようにワンダ少年はゴミなので(省き過ぎ)、巨像の足などを伝って地味によじ登っていきます。哀しいけれど、これが現実です。
しかしそんなワンダをあざ笑うかのように、足がかりになる出っ張りや掴まる部分が全く存在しない巨像さんも多くいらっしゃいます。全く登る側の事を考えておらず、他人を思いやる心が足りないんじゃないかと強く憤りを感じてしまいますが、実はこんな彼らも、例えばワンダが柱の影に隠れると身をかがめて覗きこんできたりするので、頭に直接飛びついたりして、必ず弱点まで辿り着く事が出来るのです!!

・・・分かってたさ巨像、お前はまったく照れ屋さんだよ(誰だよ)

 

小せぇ小せぇ!!

このゲーム、プレイしていると、とにかく主人公であるワンダを通して人間のちっぽけさが身に染みます。

巨像によじ登ると、彼らは身を揺すったり頭を振ったりして振り落とそうとします。
必死にしがみついてこらえるワンダ。もう超必死です。もちろん掴まってる間は何もできません。ていうかそんな余力ありません。なすすべなく上下左右にブンブン振り回されるのみ。
牛に尻尾でぺしぺしされる虫を見るかのようです。

フィールドを歩いていて遠くに山が見えたので行ってみようと進むのですが、走っても走っても全然たどり着きません。通常は馬に乗って移動しているのであまり感じませんが、降りて自分の足で走ると世界の広さをイヤというほど知らされます。
そのうえ周りを見回すと、山は高いわ谷は深いわで、もうスケールのデカさに呑まれて完全に自然を見に来た観光客状態になります。


こういう光景を見てると「ああ、人間ってこんなモンなんだ」と思ってしまいます。
弱いゼ弱いゼ弱くて死ぬゼ〜、みたいな。
しかし、いやだからこそ我々はワンダに思い切り感情移入できるのかもしれません。
ワンダは、凄い魔法も一撃必殺の技も持っていません。ロトの勇者とかイタリアヒゲ親父とはワケが違う、純正の一般お兄ちゃんです。
そんな普通の兄ちゃんが、振り落とされそうになりながらも巨大な石像によじ登って戦っているんですよ!?
これを我々が応援しないで一体誰が応援するってんですか、えぇ!?(机にこぶしを叩きつけながら)


このゲームをプレイしていると、現実的な映像と現実的なキャラクターの動きが相まって作り出される「有無を言わせぬ現実の迫力と説得力」に圧倒されます。
全体を通して派手な演出は(ラストを除いて)ほとんどなく、画面も終始地味です。 しかし飾り立てただけのゲームでは味わえない本当の興奮・高揚を、ワンダと巨像はあなたに味わわせてくれるでしょう。

あと、巨像を倒すと彼らは悲痛な叫びと共に力無く崩れ落ちるので、最初のうちは可哀想で可哀想で仕方がなかったりするんですが、倒していくにつれてもう何だか慣れちゃって「オラオラ死ね死ねこのストーン野郎が!」といった黒い感情が沸々とわきあがってきます。
ダークサイドに堕ちる心地よさ、是非ご堪能下さい。

 

 

 

 

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